2020年9月30日 星期三

〈「おたく」の概念分析 ――雑誌における「おたく」の使用の初期事例に着目して――團康晃〉筆記


  1. はじめに
    そういうわけで、本論が分析していくのは、 「おたく」という集団ではなく、上で示したよ うな「おたく」カテゴリーとそのカテゴリーの もとになされる人びとの活動のあり方である。 「おたく」というカテゴリーがなかった頃、人 びとは如何なるカテゴリーのもとに活動を行 い、また「おたく」という分類が登場した時、 人びとの如何なる活動の変化の可能性を得たの か。あるいは人びとの活動は、「おたく」とい うカテゴリーに如何なる影響をもたらしたの か。このような各時期の「おたく」カテゴリー の人びととの相互作用のあり方の概念分析を行 い、「おたく」カテゴリーをめぐる人びとの経 験の可能性のあり方の変化を明らかにしていき たい。
  2. 本論の立場と調査対象
    「おたく」という分類が生じることで、誰かを分類したり、され たりすることが可能になり、さらにそのカテゴ リーのもとに如何なる活動が可能になっていく のかという点に注目する。
  3. 「おたく」以前のカテゴリーの運用事例  「ロリコン」カテゴリーをめぐって
    1. 他者としての「ロリコン」、自己とし ての「ロリコン」
      70 年代以降、漫画ブームやアニメブーム、さらにコミケといった同人誌文化の展開へ の世間の注目の中、そのファンの存在は広く 知られるようになっていた。
      当時、そのような人 びとに「おたく」というカテゴリーが用いられ ることはなく 2 、「ガリ勉」や「ネクラ」といっ たカテゴリーが用いられていた
      1. 投稿ハガキを中心に構成され ている『月刊アウト』と『ファンロード』
        その誌面上において最も際立っ た自己へ適用されるカテゴリーは「ファン」や 「●●ファン」というカテゴリーである。
    2. 発見された「ショタコン」カテゴリー  嗜好の細分化
      このような嗜好を記述するためのカテゴリー の細分化は、アニメ作品の増加やアニメキャラ クターの増加に伴い更なる細分化を進め、さら には誌面上で自らの嗜好が支持され、特集され ることを目的とした投稿も増えていく。このよ うな細分化の過程は、コミックマーケットのカ タログの誌面にも見られる現象であった。
  4. 「『おたく』の研究」の分析
    中森による「おたく」カ テゴリーについてのテクストは 1983 年 6 月号 から 3 か月間連載した後に打ち切りとなった。 また翌年の 6 月号では、投稿欄において編集 者の大塚英志から「差別用語」として批判され ている。
    1. 「彼ら」「観察対象」としての「おたく」 カテゴリー
      中森は自らと「異様な」「少年少女」 たちとを同じカテゴリーのもとに記述できるも のとはせず、「彼ら」として記述している。中 森は「私/彼ら」、「観察者/観察対象」という 区別における「彼ら」「観察対象」に適用され るものとして「おたく」カテゴリーを使用して いるのだ。そして、三回の連載を通してこのカ テゴリーの関係は一貫していた。
      「ロリコン」カテゴリーが、 まさに当事者としてそのファン活動を行う為に 使用されていたのに対し、「おたく」カテゴリー は中森という「観察者」にとっての「観察対象」 として用いられている
    2. 嗜好と活動形式の分類としての「おた く」カテゴリー
      中森は 他にも、「おたく」の特徴として「決定的に男 性的能力が欠如している」、「二次元コ ンプレックスといおうか、実物の女とは話も出 来ない」、同人誌ショップにおいて「自 分達だけしか通じない冗談言いあってドヒャド ヒャうちわで大受け」している活 動の様子を挙げて批判する。つまり、「おたく」 カテゴリーが適用される人はある嗜好だけでなく、振る舞いや活動もまたその分類の為のポイ ントとなっているのだ。
    3. 「『おたく』の研究」に対する反響 避 けられる自己への適用
      中森の「おたく」カテゴリーは、 ネガティブなニュアンスを持つある種の「差別 用語」として理解され、その後、3 - 1 の「ロ リコン」事例のように「私」や「私たち」を示 すカテゴリーとしてファン、読者に積極的に用 いられることはなく、ファン雑誌においても異 様な他者、批判される第三者を描く際に用いら れることになっていく
  5. M 事件報道における「おたく」カテゴ リー 「おたく」カテゴリーの変容
    1. M を何者として描くのか 犯罪と世 代と結びついた「オタク族」カテゴリー
      M 事件にお ける M の特徴化の資源として中森の「おたく」 カテゴリーは、変更を加えられ使用されてい る。つまり、中森のテクストにおける「おたく」 は「オタク族」という語の変化を経て、このよ うな M の特徴化の一つの資源となっていった
      週刊誌や新聞といった媒体において、 「オタク族」カテゴリーはある種の世代の問題、 さらには「親子」の問題としてまで拡張されて いるのだ。そこには 3 節で見たような「私た ち」としての「ロリコン」や 4 節で見た「彼ら」 「おたく」とは異なる、「親」や「大人」が発見 し、なくすべき異常な世代としての「おたく」 「少年」が描かれる。
    2. 大塚のテクストの組織に見られる 「我々」としての「おたく」カテゴリー
      大塚は「おたく」カテゴリーを「犯罪者予備軍」の「世代」としてではなく、「ぼくら」 のカテゴリーとして使用していく。そうするこ とで M 事件における「オタク族」カテゴリー の使用に基づく「オタク族」への批判への疑義 を示している

      大塚はこのテクストの最後で、「おたく」の 対極にある人達も「案外イコールなのでは」な いかと主張している。そこで「イコール」にな る理由として、「おたく」もそうでない人たち も「無意味なコレクション」を集めるような「消 費社会」に生きる者であり、同じ「消費社会」 に生きる者が同じ者に批判を向けても、自分に 返ってくると述べる
  6. 結語

覺得這篇文章想要討論什麼?
討論おたく這個詞語在不同的年代如何被使用,以及在這個詞語出來之前,之們如何使用相近的詞彙

我覺得這篇文章有哪些重點?或是我的心得?
作者對週刊所摘錄的內容是我覺得受用的(因為引用方便),雖然討論的主題很細微,沒有甚麼很大的知識進展,不過大概還是挺有用的

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